バイツァ・ダスト

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コーチング・クリニックのすすめ(2020年2月号)後編

ども、1年ぶりに馬刺しを食べたら下痢が2日続いたやーくんです。(汚いですね笑)

 

前回に引き続き、後編をやっていきますね。

2⃣パフォーマンスを高めケガを防ぐための、正しいウォーミングアップとクールダウン

西村典子 東海大学スポーツ教育センター

 

▢ウォーミングアップの4つの働き

 ほとんどの場合、アスリートはスポーツを実施する前にウォーミングアップ行っているだろう。しかし、ただ漠然と体を動かしたり、行う理由や目的を明確に理解しないで、取り組んでいるい選手も多いはずだ。ウォーミングアップはメインの運動の前に、心と体の準備を整えるものだ。その働きとして以下の4つが考えられる。

 

●体温・筋温を上昇させて、柔軟性を高める

→体を動かすことで体温・筋温が上昇し、筋肉や軟部組織の柔軟性が向上する。同時に関節可動域も拡大する。

 

●血流をよくする

 →体を動かすことで呼吸数・呼吸量や心拍数などが上昇し、血液の流れがよくなる。それによって、酸素が多く取り込めるため、体を激しく動かくす準備が整います。

 

●神経の働きをよくする

 →ウォーミングアップで脳が刺激されると、運動時の神経系の反応が高まる。また、体温・筋温が上昇すると神経伝達速度が速くなり、脳からの指令をより早く伝達できるようになる。

 

心理的な準備

→運動によってアドレナリン分泌が高まるため、運動への心理的な準備が整う。

 

▢ウォーミングアップの効果を高めるために

 ウォーミングアップに何となく取り組んでいては、効果Upは期待できない。ウォーミングアップの効果を高めるために、以前ケガした所を重点的に伸ばすことでケガの不安を取り除いたり、今日と昨日を比較して、良くなっているのかor悪くなっているのかを意識することが大切だ。

 毎日意識的にウォーミングアップを行っていると、昨日はよく伸びたが、今日はあまり伸びないなどの、些細な変化に気づくことができる。そして、そのようなな部位は普段より念入りに伸ばすことで、ケガを未然に防ぐ効果も期待できる。

 やはり、監督やコーチに言われたからウォーミングアップを行うのではなく、選手自身が細部まで意識して行うことが大切だ。そのために、指導者が「20分間ストレッチをやろう」と言うのではなく、『昨日と違うところはある?』と尋ねて体への注意を促したりすることも重要だ。また、選手同士に声をだしてもらい、笑顔や会話を引き出すことも、ウォーミングアップの効果Upをさせるための一つの手段だ。

 短時間でウォーミングアップを終わらせたいときは、『ジャンプ動作』がおすすめだ。理由は、心拍数が早く上昇し体温も高くなりやすいためだ。他に、あたかい飲み物やショウガ茶なども、体を早く温めるのに有効だ。

▢ウォーミングアップの順番

 ウォーミングアップは運動強度の低いものから順番で行っていく。ジョギング→ストレッチ→ダッシュなどの順番で、段階的に運動強度を高めていくことが基本だ。

 ストレッチに関しては、ダイナミックストレッチ(動)とスタティックストレッチ(静)どちらも取り入れて構わない。論文などでは、スタティックストレッチ(静)は瞬発能力が低下するとされていますが、実験では30秒以上のスタティックストレッチ(静)を行った直後に計測したものが多いので、そこまで神経質になる必要はないだろう。ストレッチは、座って行う種目をやった後に、立って行うものをやった方がいいだろう。ウォーミングアップでは、複数人で行うパートナーストレッチよりも一人で行うセルフストレッチがおすすめだ。一人で行う方が力加減しやすく、自分の体と対話する機会も多くなるからだ。

 また、ウォーミングアップの順番には配慮が必要で、スタティックストレッチを行った後に全力のダッシュなどは行わず、間に別の種目を入れたりして、少しづつ体を慣らすことが大切だ。

 

▢クールダウンの目的

 クールダウンはウォーミングアップに比べて、軽視されがちだ。選手たちからしても、練習が終わって早く帰りたいだろう。しかし、ケガを予防し翌日に疲労を残さないために、クールダウンは手を抜かず取り組まなければいけない。クールダウンの目的は以下の3つだ。

 

疲労回復を促す

→筋肉を動かすことで血管が収縮し血流がよくなるので、疲労物質の分解・排出のサイクルを早めることができる。

 

●柔軟性の回復

→筋肉が硬くなる前にクールダウンを実施することで、筋肉の緊張状態が緩み、柔軟性が回復or向上することで、ケガの予防につながる。

 

●体調を整える

→①、②が行われることで、慢性疲労の予防につながる。

 

▢クールダウンの効果を高めるために

 一番の理想は、『はだし』で行うことだ。はだしでウォーキングを行うことで、足底の感覚が刺激され、足や指を使えるようになるなどの効果も期待できる。ケガに注意する必要があるが、スパイクやシューズをぬいで歩く時間も必要だ。

 クールダウンはできるだけ、練習や試合の直後に行うことが理想だ。時間がないときはジョギングだけ行い、帰宅した後に自宅でストレッチを行うといいだろう。また、帰宅直後にストレッチを行うのではなく、体温・筋温が高い状態のお風呂上りに行うとより効果的だ。

 気温が低下している冬などに、汗でぬれたままクールダウンを行うと、逆に体が冷えてしまうので注意が必要だ。その場合は、着替えた後に屋内でクールダウンを行うか、自宅に帰ってからセルフで行うといいだろう。クールダウンは、やり方にこだわるのではなく、目的を優先し季節や環境を考えて柔軟に行っていくことが大切だ。

 

面白いって思った人は、買って読んでみてください。

では、またね✊